映画:ダーククリスタル
ダーククリスタルを観た。
ジム・ヘンソンとフランク・オズの二名が監督だと、メイキングを見て初めて知った。(申し訳ない)
メイキングを見て思ったのは、映画作りに膨大な労力と人が必要であり、映画に対する情熱や愛が必要であるということだ。
ストーリーや単体の映画としてどうだったか、ということのみで感想を書くことは難しい。
この映画は最初、かなりナレーションが多かった。説明をしてくれるわけだ。
世界観は、今となったらもうオーソドックスな感じの、所謂「ファンタジー」だ。
しかし、生々しいと言うか、はっきり言ってしまえば汚らしいと言うか、そういうところがふんだんにあって、とても素晴らしかった。
画面の中で常に何かが動いていた。
一つ一つのディテールが、とても楽しい。
びっくりしたのは、このとてつもなく念入りに作られた世界観は、イラストレーションから広げられた世界観だということだ。
そこから広げて、広げて、あらゆることにこだわり抜いて作られた作品であると感じた。
ワイヤーなどを使って目を動かしたり、人間が全く別の生物の動きをしたり、本当に時間をかけて、こだわり抜いたんだろうなと思った。
テストを繰り返し、改良を重ね、良いものを作り上げる。
色々な職人たちの素晴らしい技術、それがクリスタルのように結晶化して、純度が高くなっていったような映画だ。
もう一度、もう一度、と繰り返し観たくなるような気もする。
観るときは是非、メイキングも観て欲しい。
ストーリーは、若干強引だったり、「え、この人たちはどうなったの?」とか、「スターウォーズみたい…」とか思ってしまう場面もあった。
いくら何でも説明的すぎて、むしろセリフはもっと少なくても良かったのではないかと思う。
ただ、それが苦にならないので、やっぱりとても気に入った作品だ。
僕はCGの映画も大好きなのだけど、昔のゴジラを見たときとか、平成ガメラシリーズを見たときに感じる、あの不思議な感覚は、CGでは出せないんじゃないかと思う。
この不思議な感覚に誰かを巻き込みたいな、と言う気分にさせられた。
ダーククリスタル、100点満点中96点です。
マイナス4点は、ストーリーのほんの少しだけの欠点のみです。
好きな作品の一つになりました。