うたもちハキダメ処

日々思ったこと、考えたこと、愚痴、みた映画の感想など、色々書くスペース。

ドラマ:愛していると言ってくれ6、7、8、9、10、11、12話を観て。

 

 

観終わりました。ネタバレします。

しないと感想言えん(笑)。

最終話、良い意味で、とても裏切られて、僕の想像していた結末のその先を見せてくれた。

 

6話、7話から話していこう(8、9、10、11、12は、ジェットコースターだったので合わせてしまうかも知れん)。

 

7話がめちゃくちゃ良かった。

6話が本当にクソだったけど(笑)。

6話での紘子は、キャラが別人になってしまい、嫉妬に狂って発狂したのちに「あなたを信用する」じゃねえよ、謝れ!って思った。

 

確かあの時点では、光の手紙を読んで、勝手に写真を見て、落ち込んで、空回りして…って感じだった。

とんでもなくひどいことを晃次に言ったのに、ちゃんと謝らない腑に落ちなさ(笑)。

 

でも、7話での紘子は、とても良い。

やっぱりそういうキャラだよ、と思った。

母親と会話して、最後にはちゃんと見送ってあげられて良かった、と心底思えた。

12話中、7話が一番好きかも知れん。正直に言うと、泣きました。

 

そして7話のラストから、怒涛の「光のドロドロ攻撃」が始まり、翻弄されまくる2人の関係。

もどかしいとはこのこと。というか、このドラマに出てくる女はとても性格が悪い(笑)。

 

光のこととなるとまともな考えを出来なくなる紘子は、晃次を傷付けまくるので、嫁と「可哀想」と言いながら観ていた。でも、この時の紘子の心情は、仕方ないとは思える(6話が酷かったのは別として)。

 

8、9はもうそんな調子。10話のラストで、決定的になる。

 

11話で、僕はある考えに至った。

「これは、晃次がファムファタールに出会ってしまった話だったのかな?」というものだ。

 

豊川悦司以上に綺麗に涙を流す演技をする人が居るだろうか?と思うくらいに、悲しみに暮れる姿が似合う。

 

12話、その考えで観ていた。

愛していると言ってくれ」という言葉の使い方がとてもうまかった印象。

 

紘子は健一と仙台に帰ると言ったのに、晃次のとこに来るわ、でも裏切れないって言うわ、もうなんなんって思って、ファムファタール説が強くなった。

 

でも、そこからの展開が見事に思えた。

 

結局、健一と仙台に帰るのをやめ、紘子は1人で東京に残る選択をするのだ。

 

健一、やっぱりお前が最後まで一番格好良かったよ。

 

そして健一から、隠していた晃次からの手紙を渡される。

 

その内容は、すっごく省略すると、「今僕らは一番苦しいかも知れないけど、君を思えば乗り越えられる気がする」というものだった。

 

3年後、まだまだ駆け出しの女優だけど、頑張っている紘子。

林檎のところに行き、取ろうとする。1話の最初の最初のシーンと、円環構造になっている。

 

そこで、ネクタイを忘れ、取りに来た晃次と再会…見つめ合う2人で終わり。

最後の最後、パーティー会場に飾られた紘子の絵は、そんなに良くはなかったけども(失礼)

 

でもこれを観て、僕は「なんだよ!ハッピーエンドじゃないか!!!」と思った。僕の予想は外れていたわけだ。

 

「夏の夜の夢」ではなく、僕はこれから2人が「本当の愛」を見つけることが出来るんじゃないかと思った。

上っ面の恋愛ではなく、しっかりと話が出来るのではないかと思った。

 

何話か忘れてしまったけど、晃次の話をしっかりと最後まで聞かなかったばかりに、紘子は罪深い行動に出てしまう。

 

テーマとしての解釈は、多分僕の持っていた印象と近いと思った。コミュニケーションを取ることが、どれほど大切なのかという目線で見ると、この物語はかなり奥深い。

 

晃次は耳が聞こえない。しかし、しっかりと「聞こう」とする。

紘子は、そんな晃次の言葉を聞こうとしなかった。

それが、成長するきっかけになったのだ。

 

「夏の夜の夢」が終わり、最後の最後で僕は、ある希望を見た気がする。

それは、現実的な2人の交際、つまりは結婚や、何やらを考えられるような交際が始まるんじゃないだろうか、という「予感」だ。

 

その期待の裏切りに、僕はちょっと感動してしまった。

ラストのラストで、しっかりとした現実のドラマに着地したのだ。

 

 

このドラマで好きなのは、「耳が聞こえない」ということを踏まえた演出があるところ。

無音や、効果音があるが喋る声は聞こえないシーンは、晃次の世界を見ている気がして、とても好きだ。

 

もっともっとあっても良かったけども。

あと、晃次が回想をするように話す件は慣れて気にならなくなった(笑)。

 

最後まで観て、とても良かった。

恋愛ドラマと言っているけど、これは不器用な人間の生きづらさ、コミュニケーションの大切さ、小さな、とても遅い成長が描かれている人間ドラマだと思った。

 

でもね、光の関連するエピソードは、やっぱりちょっと苦手です(笑)アイツが引っ掻き回さなければ、多分だいぶ違ってたよね(笑)

 

 

好きなドラマが増えて良かったです。